
インタビュー
2019月9月1日
デジタルビジネスに挑むANAと「共進化」し、新規事業というタネに花を咲かせていく。

2015年中途入社:室井 務
デジタルビジネス事業部 事業推進ユニット
モビリティチーム シニアマネージャー
入社以来、アカウントマネージャーとしてANAホールディングス(以下、ANA)を担当する、デジタルビジネス事業部の室井シニアマネージャー。ANAがグローバルで挑戦する「ANAアバター」などの新たなデジタルビジネスを、事業戦略立ち上げの段階から支援してきました。ANAのご担当者の抱える課題に寄りそい、領域を超えた支援を提供することで、室井自身、そしてADDIXも、お客様と共に進化し続けています。
チャレンジを繰り返し、「共進化(Co-evolution)」は連鎖する
ADDIXのMission「Enjoy Digital Co-evolution.」で、「共進化(Co-evolution)」(※)という言葉を初めて知りましたが、意味を調べてみて「ANAさんとのお仕事は、まさにそうだな」と納得感がありました。
ANAからのご相談を受け、それに応えようとADDIX自身も進化しながらデジタルの実行を支援する。その支援を受けて、お客様であるANAもさらに進化する。その繰り返しによって、進化が連鎖する。ANAとADDIXとの間には、そういうことが起こり続けています。
私自身もANAを担当してから、チャレンジの機会を数多くいただきました。航空業界、スケールの大きな新規事業開発、グローバルマーケティング、デジタル施策、社会貢献・CSV(共通価値の創造:Creating Shared Value 企業が本業の事業領域において利益を追求しながら社会貢献をも実現する活動)。いずれもANAとのビジネスで初めて経験し、一から学ばせていただいたものです。今も現在進行形で挑戦が続いています。
(※)「共進化(Co-evolution):生物学の用語で、異なる複数の種がお互いに影響を与え合いながら進化すること。

ANAはこれまで、デジタル・デザイン・ラボを核として、デジタルを活用した新規ビジネスの開発にチャレンジされてきました。その流れの中で、ANAのご担当者の方たちとADDIXは、数多くの新しいことに共にチャレンジしてきました。
入社したその日から、ANAのアカウントマネージャーに
私は2015年に、ADDIXに中途採用で入社しました。その当日にANAにご挨拶にうかがい、以来一貫してANAのアカウントマネージャーを担当させていただいています。
その時ご挨拶させていただいたのが、ANAアバターのディレクターをされているご担当者です。その方は当時、みずから社内に提案して事業化した、ANAがお客様と共に社会起業家をフライトによって支援するCSVプログラム「BLUE WING」に熱心に取り組まれていました。その頃の「BLUE WING」は、Webサイトをオープンしてしばらく経った頃でした。
それから継続してご縁をいただき、「WonderFLY」を経て、現在はプロジェクトチーム全体で「ANAアバター」の事業プラン策定や実証実験、アプリ開発などのサポートをさせていただいています。
世界を変えるような壮大な事業の構想、いわば新規事業の「タネ」となるものは、ANAのご担当者がもともとお持ちです。私たちADDIXは、ご担当者と共にタネを育て、「花」を咲かせるためのお手伝いをさせていただく立場になります。
ANAのクラウドファンディング「WonderFLY」を立ち上げから支援
「BLUE WING」の次に、ANAのクラウドファンディング事業「WonderFLY」を立ち上げから担当させていただきました。

「WonderFLY」の企画が正式に立ち上がる前に、ANAのご担当者の方たちとADDIXのプロジェクトメンバーで集まる機会がありました。
その席でご担当者の方から「クラウドファンディングをやりたい」とお話があり、こちらも「もし実現したら、いろいろなことができますよね」とお返しして盛り上がったのを記憶しています。その後、「WonderFLYを、立ち上げからご支援いただきたい」と正式にADDIXにお声がけをいただきました。
「WonderFLY」では、ビジネスモデルの構築から事業の立ち上げ、ローンチイベントの運営、ローンチしてからのオペレーション体制づくりに至るまで、デジタルビジネスの領域を幅広く支援させていただきました。それから現在まで、継続して運営を任せていただいています。
事業パートナーとして「ANAアバター」のサービス開発・実行を支援
私自身は現在「WonderFLY」の担当を他のメンバーに引継ぎ、ANAのご担当者と共に「ANAアバター」の事業化に向けて尽力しています。
「ANAアバター」は、ANAが事業化を進める、意識と感覚を”瞬間移動”させる新たな移動手段です。ロボティクスやリアルハプティクスと呼ばれる触覚技術、5Gなどの通信技術、VR/AR/MRといった最先端テクノロジーを活用して、あたかも自身がその場所にいるかのように、視て、聴いて、感じながら、遠隔地にある分身ロボットを操作します。
「ANAアバター」をメインで立ち上げられた方たちは、「BLUE WING」、そして「WonderFLY」をそれぞれ企画され、ADDIXがこれまでも共にお仕事をさせていただいてきた方たちです。「ANAアバター」でも継続してご縁をいただき、事業パートナーとして参画しています。
ADDIXでは、事業計画からサービスデザイン、プラットフォーム開発のほか、事務局運営、企業や学校、団体などと現在急ピッチで進めている共同実証実験に至るまで、全面的なご支援を提供させていただいています。
また、いくつかの大きなイベントも企画段階から任せていただきました。2018年3月に羽田空港で開催された「ANA AVATAR VISION」記者発表会や、同年9月のANAとJAXAが合同で行った「AVATAR-X」の発表イベントもADDIXがサポートしています。
この秋には、いよいよ本格的に事業化へ向けて大きく動き出します。

バランスよく成長し、お客様から信頼される人へ進化する
ANAから継続してご依頼いただいている理由の1つには、難しいご要望にも「できません」とは言わずに、ご担当者の気持ちに寄り添ってきたことがあるように思います。具体的には、たとえどんなに実現が厳しいご要望をいただいた場合も「これは難しいですが、こういういうことならできます」「こういう方法なら実現できます」といったご提案を必ず持っていきます。
また、ご担当者の意図を汲んで「めんどくさいことを、めんどくさがらずにやる」ことも大切です。当たり前のことですが、簡単なことでも意外とめんどくさがってやらない人も多いので、それだけでも結果に差が付きます。
私のモットーは「バランス」、得意な業務は「調整」です。何か特定の能力に特化するのではなく、たとえば能力をチャート図にすると正多角形になるようなイメージが理想です。今後もANAと共に進化し続けて、能力の正多角形をさらに広くして行きたいと思っています。

※本インタビューは2019年8月に実施。業務内容は取材時点、所属は2019年10月時点のものです。

■プロフィール
室井務 Tsutomu Muroi
広告代理店でのアカウントエグゼクティブ等を経て、2015年にADDIXへ中途入社。入社と同時にANAのアカウントマネージャーとなり、ANAのグローバルCSVプログラム「BLUE WING」を担当。その後、新規事業「WonderFLY」「ANAアバター」を立ち上げから支援する。現在は、シニアマネージャーとしてチームを率いながら、ANAアバターの事業化へ向けて尽力中。
【関連リンク】
ADDIX、「ANA AVATAR VISION」事業に参画。|株式会社ADDIX
https://www.addix.co.jp/2018/03/16/ana-avatar-vision/
BLUE WING| ANA
https://www.ana-bluewing.com/
WonderFLY | ANA
https://wonderfly.jp/
ANAアバター | ANA
https://ana-avatar.com/